夏の自転車通勤に Topeak MTX ビームラック Vタイプ + MTX トランクバッグ DX

MTX TrunkBag DX

当たり前ですが、夏は暑いです。当たり前ですが、汗をかきます。特に汗っかきの僕は、オフィスに着いた時点で顎から汗が滴るほどになります。当然、上から下まで丸ごと着替えることになるわけですが、まぁ、いくら汗をかいてもオフィスに着いて冷房の中で涼み、汗が引いたら着替えてしまえばスッキリで、何の問題もありません。しかし、ずっと気になっていたのが、その着替えやら何やらを入れて背負っているバックパック(ドイター Bike Ι を愛用)。汗をかけば、シャツを通り抜け、このバックパックも相当な汗を吸い込みます。衣服は良いんですよ、汗吸ったって洗濯すれば良いんですから。しかしバックパックはそうはいきません。頻繁に洗濯するわけにもいかず、異臭を放っていないかビクビクしながら通勤するわけです。

どうにかならないものかなと思っていたのですが、ふと、「そんなら背負わなければ良いんじゃね?」と思い立ち、バックパック購入の際にも合わせて検討したことのある、リアキャリアに取り付けるトランクバッグの導入を決意しました。

一度検討していたものなので、最初からほぼ Topeak のものに的を絞っていたのですが、一応他社のものも検討しつつ、やはりその Quick Track System と呼称される製品群のバリエーションの多さで結局 Topeak に決めました。Quick Track System とは、ワンタッチでシートポストへ取り外し可能なリアキャリアを軸に、大小様々なトランクバッグや、その関連する製品群を総称したものです。「ワンタッチで取り外し可能」というところは、夏期のみ使用予定の僕の用途にはピッタリです。

では、写真を交えつつ製品の紹介など。

MTX BeamRack V-Type
MTX ビームラック Vタイプ。写真じゃ良く分かりませんが、取り付け位置よりキャリア部が下向きに下がっているタイプです。ロード向けの RX ではなく MTX にしたのはやはり容量の大きいものが必要だったから。ローディでも同じ理由で敢えて MTX を選択する人もいる模様。

MTX TrunkBag DX
MTX トランクバッグ DX。カタログスペックでは容量 12.3L(メインコンパートメント拡張時)。思ったより入らないです。が、僕の用途ではなんとか許容範囲。ノート PC や折り曲げられない書類なんかは入れられないので、そのような場合は観念してバックパックで出勤したりします。

MTX DeFender
MTX ディフェンダー。MTX ビームラック下部に装着する、いわゆる泥よけ。今の所まだ活躍していないけれど、以前ご紹介した FLINGER SW-663HR よりも後ろに長いので、有事の際にはきっと頼りになると思われます。

MTX BeamRack V-Type
ビームラックのシートポスト装着部はこんな感じで、

MTX BeamRack V-Type
ガバッと開いたここに、

MTX BeamRack V-Type
付属する2組4枚のうちのどちらか2枚を、

MTX BeamRack V-Type
こんな風に取り付けます。この写真では薄い方を装着していたのですが、ESCAPE RX3 のシートポストにはこれでは薄過ぎて全然ホールドしてくれず、後で厚い方に変えました。

MTX BeamRack V-Type
装着したところ。僕の RX3 のフレームが L なので、下方に伸びる Vタイプであるにもかかわらず、タイヤとの空間がかなり空いています。できればもう少し下げて、重心を低くしたいのですけどねぇ。

MTX DeFender
ディフェンダーはこんな感じで取り付けます。パチッとはめるだけかと思ってたんですが、がっつりネジ止めでした。

MTX TrunkBag DX
無理矢理ですが、物によってはサドルバッグとの併用も可能。写真は Topeak ウェッジ パック II M サイズ。後部と下部と、潰れて圧迫されてますけどね...(苦笑)

MTX TrunkBag DX
装着全景。Vタイプ+Lサイズフレームということで、一部レビューで見られるような「シート部よりトランクバッグが高くなる」ようなこともなく、綺麗に収まっていると思います。

で。ここからはしばらく使ってみた感想など。

乗り心地に関しては、最悪と言って良いかと。極端なリアヘビーになって(バッグの中身にもよると思いますが)前後のバランスが崩れる為に、軽快さが大きく損なわれます。また、肩から荷物が下りて軽くなった分、その重さが下半身(ペダリング)にかかっているのが良く分かります。1ヶ月くらい乗ってだいぶ慣れはしましたが、大幅に乗り方の変更を余儀なくされること請け合いです。早く涼しくなってもらって、とっとと取っ払ってしまいたい、というのが本音。しかしその時はその時で、また変わった乗り味に慣れるまで時間がかかる気もしますが...(苦笑)

とはいえ、そもそもの目的である「バックパックを汗から守る」という目的はばっちり果たしています。そもそも背負ってないわけですからね。その点については大いに評価するべきでしょう。また、予想していなかった効果として、「汗をかく量が減った」というのがあります。背中及び両肩に密着していたものが取り払われた結果、爽やかに風が通り抜けるようになり、熱がこもらず、明らかに汗をかく量が減りました。快適度が増したということですね。前後バランスが崩れた不快感とどっちが上かと言えば微妙ですが、仮に相殺だったとしても、当初の目的が達成された分だけプラスということでしょう。

トランクバッグということで、型くずれのしない、かっちりとした成形になっています。物の質としても、結構高い方じゃないでしょうかね。その分なかなかのお値段がするわけですけれど。

12.3L という容量ですが、サイドのポケットにはとにかく詰め込めるだけ小物を積み込み、メインの荷室には以下のような物を詰め込んでいます。

  • 着替え一式(Tシャツ、パンツ、ハーフパンツ)
  • 汗拭き用タオル
  • カメラ(Sigma DP2x)
  • ヘッドライト
  • ワイヤーロック
  • サングラス
  • 昼食用おにぎり2個
Topeak MTX TrankBag DX
荷物を詰め込んだところ。少し上にはみ出ているがこれくらいなら蓋も無理なく閉まる。拡張部分を広げて容量を増やすことが出来る。

拡張部分を広げなくても、これくらい詰め込むことが出来ます。僕は体が大きいので着替えは相当嵩張りますし、ワイヤーロックなどはシートチューブに取り付けている方も多いでしょう。そう考えると、一般的な自転車通勤には十分な容量を備えていると言って良いのではないでしょうか。ちょっと荷物が増えても、拡張部を展開することである程度吸収できますし。が、先にも書いたようにノート PC や大事な折り曲げられない書類など、入れられない物も確実に存在しますので、その時々に応じて使い分ける必要があるでしょうね。

そうそう、リアヘビーになってバランスが崩れることは、走り以外にも影響がありました。実は通勤時、オフィスのある7階までは自転車担いで非常階段をえっちらおっちら昇り降りしてたんですが、これがとんでもなく大変な作業になりました。上りはまだ良いんです。リアが下がるのは自然なので。問題は下り。つま先下がりだからフロントを下げたいのに、リアヘビーなのでなかなかうまく保持できないのですね。逆向きに降りてみたり(これは危険で2、3歩で断念)、左右逆にして、リアを前方にして持ってみたり(ハンドルが保持できないので大変)。結局、妥協してエレベーターを使ってしまっています。別にエレベーターへの自転車の持ち込みが禁止されているわけではないのですが、なんとなく、途中で人が乗ってきたりするのが気まずくて嫌なんですよね...。はやく涼しくなって欲しいものです。

MTX BeamRack V-Type

あと気になるといえば気になるのは、ペダリング時にシートポストの取り付け金具部が多少内股に触れることですかね。ほんの少しなのですぐに慣れると思いますけど。

更にこれは大変残念なのですが、ブラケット(取り付け用クリップ)を利用してトランクバッグに装着していた CATEYE のテールライトが、帰宅して確認したらブラケット毎いなくなっていた、という悲しい事故が発生しました(泣) その日は調子に乗って結構なスピードで帰って来たので、どこかでおそらく振動でブラケットが外れ、吹っ飛んだものと思われます。ワンタッチで取り付けられるのは良いですが、アーム一本なので振動が結構来ますね。それでもしっかり取り付ければ左右にずれるようなことはありませんが、このような悲劇が。テールライトは、シートステーに装着できるものを新たに買いました。

まぁ色々書いていますが、そもそもの「汗からバックパックを守る」という目的は100%達成しているわけで、総じて、買って大正解でした。夏は毎年こいつと一緒に乗り切りたいと思います。